鉄道模型の踏切を作るために、警報音・警報灯を制御する
「ALOSユニット」を以前作りましたが、これに接続して使用する「踏切制御ユニット」を作りました。
両ユニットは積み重ねて使用します。
※積み重ねて使用する場合、「ALOSユニット」のソフトは2021.11.25公開のVer0.95以上を使用してください。
各種センサー類を接続して、DIPスイッチを設定することで、4つのモード切替を実現しています。
(1)複線 点センサー(TCSセンサー、s88Nリフレクタ等の点センサー)
(2)複線 連続センサー(s88N TrainDetector等の連続センサー)
(3)単線 点センサー
(4)単線 連続センサー
(1)(2)の複線モードでは京成の倍速制御もサポートしています。(動画あり)
頒布基板外観
将来的には説明ページを作りますが、暫定的にこのブログにwiki的な説明を記載します。
技術的な相談は「デジタル鉄道模型フォーラム」にお願いします。
※警報持続する等の不具合の多くは、センサーと踏切が近すぎる、列車の速度が速すぎる、列車が長すぎるといった原因がほとんどです。不具合時は1両を低めの速度で走行させて様子をみて調整してください。
【前提条件】
電子工作や、PICマイコンへの書き込み等の知識をお持ちであることが前提です。
(ワンコインデコーダを製作されたことがあれば大丈夫だと思います。)
【必要工具・ツール】
はんだごて、半田、ニッパー、およびPICKit等のPICマイコンへソフト書込みするツール
パソコン(書込み操作をするため)、MPLAB X IDE(PIC開発環境)
【回路図】
プリント基板を作成した際の回路図です。
【使用部品】
秋月電子で購入可能な部品を中心に作成しています。LED等は相当品で問題ありません。
TCSセンサー用のコネクタは秋月電子では未取扱いですので、当方の頒布をご利用ください。
(TCSセンサー未使用な場合や、使用でもコネクタを交換する等を行う場合は、当該コネクタは不要です)
部品番号 |
使用 |
数量 |
秋月品番 |
C1 |
100uF/16V |
1 |
P-10271 |
C2,C3,C4,C5 |
10uF/16V |
4 |
P-03116 |
C6,C7,C8 |
0.1uF/50V |
3 |
P-00090 |
CN1 |
1X6 |
1 |
C-00167 |
X1~4 (TCSの場合) |
53048-03 |
4 |
頒布他 |
CN2~5(その他) |
1X3/90 |
C-01627 |
CN6 |
1X5/90 |
1 |
同上 |
CN7 |
1X10 15mm |
1 |
C-07914 |
D1,2,3,4,5,6,7,8 |
1N4148 |
8 |
I-00941 |
IC1 |
PIC16F1827-I/P |
1 |
I-04430 |
IC2,IC3 |
74HC132AP |
2 |
C-07914 |
LED1,2,3,4 |
3mm 緑 |
4 |
I-00563 |
LED5,6,7 |
3mm 赤 |
3 |
I-16173 |
LED8,9 |
3mm 黄 |
2 |
I-15354 |
R1,3,6,9,12,14,15 |
10kΩ /1/4W |
7 |
R-25103 |
R2,5,8,11 |
1kΩ /1/4W |
4 |
R-25102 |
R4,7,10,13,16~20 |
2.2kΩ /1/4W |
9 |
R-25222 |
RN1,2 |
10kΩ 集合4素子 |
2 |
R-11909 |
SW1 |
タクトSW |
1 |
P-03648 |
SW2 |
ピアノDIP SW |
1 |
P-15243 |
※基板間のスペーサは15mmのもの(例:P-07320)を使用ください。
【組み立て例】 回路図と部品表にチェックしながらをお薦めします。
※部品数が多いので誤取付に注意(一度ハンダ付けすると取り外しは困難です。)
※上の写真はデバック用にTCS用コネクタと、ピンヘッダを両方付けていますが、
ピンヘッダのみの場合はL型推奨します。(制御基板を2枚以上重ねる場合があるため)
【PICマイコンソフト】
PICKitはCN1に直接は刺さりませんので、延長ケーブル等を接続して使用します。
(基板の三角マークとPICKitの三角マークを合わせて接続します。)
制御に使用する時素(チャタリング防止の時間タイマー値)を調整する場合や、
好みの制御方法に変更する場合は、ソースを改変してください。
【DIP SWの説明】
DIP SWの設定で動作モード等を変更できます。
※設定を変更した場合は、RESETスイッチを押してください。押さない場合、設定変更が正しく反映されません。
SW1 |
SW2 |
動作モード |
OFF |
OFF |
複線 点センサー (A,B,C,D入力使用)
|
OFF |
ON |
複線 連続センサー (A,(B),C,(D)入力使用) |
ON |
OFF |
単線 点センサー (B,C,D入力使用) |
ON |
ON |
複線 点センサー (A,B入力使用) |
SW3 |
京成上下倍速タイプ |
OFF |
無効 |
ON |
有効 |
※京成上下(倍速)タイプの制御は複線制御時に有効です。
(単線では上下同時接近があり得ないため)
※この機能はALOSユニットの音色変更を一つ上位にスライド制御する機能です。
このため音色を「JR他 汎用タイプ」に設定しておき、「京成上下(倍速)タイプ」になるように使用します。
他の音色設定とした場合、上下離合時に音色が変わってしまいますのでご注意ください。
SW4 |
鳴動持続時
タイマー復帰 |
OFF |
有効 |
ON |
無効
|
※タイマー復帰は「複線 点センサー」「単線 点センサー」の各モードのみ有効です。
これは不用意に点センサーを検知すると警報持続となるため、一定時間経過後に強制的に鳴動を停止させる機能です。このため警報区間内で、徐行運転や長時間停車すると警報を停止してしまいます。
※連続センサータイプは警報区間から進出すると鳴動を停止するため、当機能は対象外となっています。
【接続端子】 以下の3種類のセンサー入力のうち1種類を用いて使用します。
・X1~4 TCSセンサー接続用
・CN2~CN5 汎用点制御センサー接続用 (1,3番ピンが中央2番ピンGNDに接続されると検知)
・CN6 汎用連続センサー接続用(▼側からA,B,C,D,GND A,B,C,Dに5V入力で検知)
s88N TrainDetectorの場合、s88N Indicator経由で信号を取り出して接続します。
説明が長くなりましたので、詳細な使用方法等は後日、
詳細解説ページを作ります。